わさび田に棲む動植物
わさび田及びその周辺には、ハコネサンショウウオ(静岡県版レッドデータブック:絶滅危惧Ⅱ類)のような絶滅のおそれのある種の他、ムカシトンボ、ヒラタカゲロウ、ゲンジボタル、ヨツメトビケラなどをはじめとする多種の水生昆虫、カワニナなどの流水性の貝類など、清流を代表する様々な種が生息している。また、周辺を流れる渓流にはアマゴやカジカ、ヤマメなどの魚類が生息し、森にはそれらを捕らえるヤマセミ、カワガラスなどを見ることができる。
特にトンボは多くの種が生息し、わさび田周辺では、4月になるとムカシトンボが羽化をはじめ、ヒメクロサナエやダビドサナエ等のサナエトンボ、カワトンボが見られる。夏になると川の石の上で羽を休めるミヤマカワトンボがあちらこちらで見られ、盛夏にはオニヤンマが飛び交う。このように、河川の源流に位置するわさび田は、環境改変や外来種の侵入が少ないことにより、重要種の保全地域としても貴重な存在となっている。
- オドリコナガカメムシ
- オナシカワゲラ
- オニヤンマ
- カクツツトビケラ属
- カワニナ
- キイロスズメバチ
- サカハチチョウ
- サトモンオナシカワゲラ
- ジョロウグモ
- スジグロシロチョウ
- タニマノドヨウグモ
- ナガメ
- ハコネサンショウウオ
- ハンノキハムシ
- ヒメナガメ
- ヒラマキミズマイマイ
- ムカシトンボ
- ヨツメトビケラ
- ミヤマアカネ
- ヤマトオナシカワゲラ
- ルリハムシ本州南部亜種
さらに、環境省レッドリスト2017において絶滅危惧Ⅱ類に選定されているホラアナミジンニナが静岡県では初めて確認された他、モノアラガイなどの貴重種が静岡地域のわさび田又は周辺の渓流で特異的に繁殖している。
- ホラアナミジンニナ
- モノアラガイ